文・写真:日向市市街地整備課 黒木 松博
第1弾が県都市計画課大崎さん、第2弾が南雲デザインの出水さん、そして内藤廣建築設計事務所の山田さんが第3弾と大王谷中の課外授業のレポートがありましたが、遅ればせながら、去る10月22日の学習発表会の様子をレポートします。
10月に入り、わずか11時間という少ない授業時間の中で、すばらしい模型を大王谷中1年生14名のみんなが作ってくれました。
課外授業の後半、別の業務が重なり、度々授業に顔が出せなかった私ですが、内藤事務所の山田さんから「結構いいものができましたよ。」と話があり、本番前々日の学習発表会準備の様子を伺いに行くと、そこには、予想を遙かに超えた模型が完成していました。
前段の子供達の様子を見てきた感じでは、本当に締め切りに間に合うのだろうかと疑心暗鬼になっていた自分ですが、子供達のラストスパートはすごかった・・・。
学習発表会当日では、子供達の作った作品が堂々と展示されていました。
発表では、ステージ脇のスクリーンで作業の様子を紹介しながら、一人一人の模型作成にあたっての感想が述べられました。
自分たちで駅舎や各街区の建物の大きさを今まで見たこともない三角スケールで計りながら作って苦労した事、また、生徒の多くがみんなで力を合わせればすばらしいものができることを実感した事を生徒自身の感想として述べていました。
駅周辺地区のまちづくりにおいては、いろんな人たちの力によって、今着々と進んでいる状況です。そして、来月17日には、新駅舎が誕生します。
新しい『日向』のシンボルが誕生し、またその後、生徒達のように同じ目標のもと一歩ずつ『まち』の再生に向けて前に進んで行かなくてはいけないと、子供達の発表を目にしながら改めて考えた発表会でした。
文・写真:内藤廣建築設計事務所 山田徹
大王谷中の課外授業は、今週に水曜日で模型作業が終了しました。
一時は終わるかと心配でしたが、最終的には見栄えのするものになりました。
(写真は10/10に、現場視察に訪れた内藤廣教授が模型指導をした時のものです)
生徒とも授業回数を加えることに仲良くなっていき、私も子供たちとふれ合える良い機会を与えてもらって感謝しています。
明日(10/22)の日曜日に発表会があります!
文・写真:ナグモデザイン事務所・出水 進也
平成18年10月3日(火)晴
10月3〜4日の駅前サイン試作会、打ち合わせにあわせて、大王谷中学校にて課外授業の第2回目が行われました。
僕自身は、課外授業の始まりである、富高小学校における授業を直接見る事はできなかったのですが、その当時の話は、2年程経った今でも様々な場所でたくさんの人から聞く機会が多く、講師陣や子供たち、関係者の皆さんがよほどすばらしい体験をされたのだろうと思っていました。
その課外授業を僕自身も聞くことが出来るということを、出張の直前に聞き(本当に直前に決定したようですが…)楽しみに中学校に向かったのでした。
この第2回目の授業の講師は、日向市市街地整備課の黒木松博さんと南雲さんの二人です。
最初に、黒木さんのお話から始まり、日向市の中心市街地整備事業のこれまでの取り組みを説明されました。
PowerPointを巧みに使って、とても分かりやすく、丁寧に説明されていました。
日向市周辺の区画整理の意味、連続立体交差事業の重要性、そして、入郷地区全体の玄関口としての日向市の役割など、ポイントを的確にまとめて話されました。
なによりも住みよいまちを作りたいという、日向市の純粋な情熱が伝わる話だったと思います。
次に南雲さんから、日向市におけるデザインの話です。
塩見橋から十街区、そして日向市駅前のデザインの考え方、日向市で杉を使う事の意味を説明されました。
そしてもちろん、富高小における課外授業の話にも及びました。
やはり、南雲さんを語るうえで、日向市は外すことの出来ない、とても大きな位置を示していることを再認識しました。
そのスライドのなかで、
「これが僕の生まれたまちの風景です」
と、南雲さんの故郷である新潟の風景が映し出されました。とても美しい東北地方独特の山並みでした。
僕のなかにも、僕の故郷の風景というものがあります。
彼らが将来、故郷の風景として一枚の写真を撮る場面には、今、整備された日向市の風景がファインダーのなかに入っているのでしょう・・・。
たった1回でしたが、この授業を通して、生徒たちに講師陣の気持ちは伝わっていると思います。ただ、授業が6時間目ということもあるのか、ウトウトしている子がかなり目に付いてしまいました。もちろんなかには、真剣に聞き入っている子もしっかり見受けられたのですが。
そして授業の中で、黒木さんや南雲さんが質問や会話を投げかる場面が多々ありましたが、生徒からなかなか反応を返してもらえませんでした。お二人の話が終わったときには、授業の終了時間をオーバーしていたため、生徒からの質問の時間すらカットされてしまったことはとても残念でした。全く生徒たちの声が聞けませんでしたから・・・。
今回の授業は中学生ということで、いろんな意味で難しい年頃だと感じました。僕自身も、生徒たちの反応が何か期待はずれだったことは事実です。ただ、南雲さんが言っていましたが、富高小のときも最初からあの関係が築けていた訳ではなく、回を重ねる毎に、会話を重ねる毎に、彼らとの関係が深まっていった、と。
課外授業はまだ始まったばかりです。
余談ですが、授業のあった教室から伸びる廊下で、課外授業が終わった後、毎日恒例のことなのか、生徒たちが並んで合唱をしていました。我々はその中を通って帰って行ったのですが、みんな各々に「さようなら」と大きな声で挨拶をしてくれました。とっても素直で元気な声がとても印象に残っています。
これからの授業、そして最終回にむけて、生徒のみんながどんな反応を示すのか、とても気になる、第2回目の授業でした。
文・写真:宮崎県土木部都市計画課・大崎雅彦
平成18年10月2日(月)晴
9月28日木曜日の夜、和田さん(日向市)と都市デザイン会議のワーキングについて電話していたときのことです。話が一通り終わり、電話を切ろうかとしたら、
「あ、月曜日から中学生に課外授業やるから、来るけ?あ、昨日決まったばっかりで、まだ言っちょらんかったね。山田さん(内藤廣建築設計事務所:日向在勤)に講師引き受けてもらったから。あんたから、鉄道高架の話もしてくれるといいけどねぇ。」
「また、突然ですね・・・行きます。」
こんなやりとりから、まちづくり課外授業が始まってしまう。
早速、スケジュールがメールで送付されて来ました。3日には、南雲さんが特別講師として訪れていただくことも既に決まっていました。すさまじいフットワークの軽さとノリです。
今回の課外授業は、日向市の中心市街地から北東の小高い丘の上に位置する大王谷中学校で行われます。1年生の生徒14人が対象となります。テーマは『日向市のまちをつくろう』ということで、最終的には、日向市駅周辺の模型をつくり、最後の授業で発表してもらうという授業です。
私たちが中心市街地で進めているプロジェクトを説明し、現在の計画で、将来の中心市街地がどのような姿となるかを理解してもらった上で、アイデアを出してもらい、1人1人がまちづくりを真剣に考えてもらえる機会とすることが目標です。
生徒たちが自分たちのまちづくりに、どれだけの関心を持ち、どんな反応を見せてくれるのか、また、私たちにどのようなヒントをくれるのか楽しみに第1回目の授業を迎えました。
今回のまちづくり課外授業は、20日間の内に、全10回合計11時間で行われるタイトなスケジュールとなります。どれだけ、生徒に心を開いてもらえるかがカギとなりそうです。
第1回目のメニューは、まちづくりのコアとなっている連続立体交差事業と駅舎についてです。
いよいよ授業がはじまりました。今日は、15:10〜16:00までの50分間しかありません。しかも、教室は前の時間に他の授業が入っており、準備する時間をいれると授業時間が実質40分間しかないという、そんな状況で、授業がはじまりました。
駅周辺の模型を囲み、まず、私の方で連続立体交差事業の説明、そして、山田さんから新しい駅舎の説明をおこないました。
説明を進めていくうちに、なにか違和感がありました。あまり、興味もないのか、反応が薄いのです。睡魔に襲われている生徒もいました。
私たちの説明が専門的すぎて、理解しにくかったのでしょうか。
先日、現場見学会をしたときの何事にも興味津々だった小学生とは、明らかに違う反応で、少し戸惑いがありました。理解してもらえたのか、もらえなかったのかも今いちピンときませんでした。
ここの中学校では、中心市街地での出来事が校区外で起こっているためか、リアリティーが感じられなかったのでしょうか。
こんな感じで第1回目の授業を終えることになりましたが、初日を終えて、今回の授業の進め方が少し見えたような気はします。
「まちづくりって何だと思う?」と最初に生徒たちに聞いてみました。帰ってきた答えは、「まち(街)をつくる(造る)ことだと思います。」という一つの答え。正しい答えですが、答えは無限大にある問いかけだと思います。
子どもたちの住む日向市は鉄道高架事業・土地区画整理事業・商業集積事業などにより、新しいまちへと生まれ変わろうとしています。しかし、大事なのは、まちづくりの主役は、市民一人ひとりだということです。単に行政や中心市街地に住む人がやっているというのではなく、次代を担う子どもたちに本気で日向市のまちづくりについて考えてもらいたい。そのためには、それぞれの事業には、意味があり、何のために行われているのかを伝えることが大切だとあらためて感じました。
大人達だけではなく、みんながこのプロジェクトの主人公だということを自覚してもらうことが目標になるのでしょう。
課外授業の最終回では、答えの数が少しでも増やせるように、みんなでがんばっていきましょう。